がん保険のイメージってどんなものでしょう?
実は、がんには治療に10年かかるものや、30代から急激にかかりやすくなるがんが存在します。
がんのイメージの多くは高齢になってかかる。若いうちは大丈夫というイメージが強いのではないでしょうか?
なぜがん保険が必要なのか?治療期間や、変化する生活について解説していきます。
検討すべき人は現役世代の女性
なぜ、現役世代の女性か?それは現役世代にはライフプラン上重要な時期であるからです。
まずは、女性はどんながんにかかりやすいのかというところから解説していきます。
どのがんにかかりやすいのか?
どの部位のがんが多いのか?
- 乳房
- 大腸
- 結腸
この最も多い「乳がん」が特に注意が必要になってきます。
乳がんといっても種類があります。
乳がんの種類
- ホルモン受容体陽性乳がん
- HER2(ハーツー)陽性乳がん
- トリプルネガティブ乳がん
この3種類の中で最も多いのはホルモン受容体陽性乳がんです。全体の7割程度を占めます。
治療方法としては手術や放射線治療ホルモン療法、抗がん剤などで治療します。
どの年齢層に多いのか?
では、この乳がんがどの年齢でかかっているのかみてみましょう。
30代から急速に上昇していることがわかります。つまり、女性の乳がんに関しては高齢でなくてもがんになる可能性が十分にあるということです。
がんの治療の期間
治療の期間ですが、乳がんの中で7割程度を占めるホルモン受容体陽性乳がんを例に挙げて紹介します。
がんの治療に10年もの長期間に渡ってしまいます。がんによっては短期間で終わるものもありますが、これほど長期間になると、金銭的にも体力的にも負担が増加してしまいます。
がんと生活の変化
がんになると、なった本人、そしてそのパートナーはどういった変化が想定されるでしょうか。それぞれ紹介していきます。
本人は定期的な通院が必要
ポイント
- 通院のために有休消化や欠勤が必要
- パートの場合、退職しなければいけなくなってしまう可能性がある
定期的な通院が必要になります。仕事のある日でも、有給を使っていくことが想定されます。長期に渡る治療ですから、いづれ有給は使い果たしてしまいます。その後は欠勤扱いで通うことになる可能性があります。
そうなると働き続けていたとしても収入の減少が考えられます。
パートナーも本人のためのサポートが必要
ポイント
- 本人の付き添い
- 本人に代わって、家事や育児の割合増加
パートナーががんになってしまえば、パートナーはそのサポートのために、残業を減らして帰ったり、子どもがいればこれまで役割分担していたところも、本人に代わってサポートすることが考えられます。
家事育児だけでなく、メンタル面でも支えなくてはなりません。
がん経験者のコメント
健康であると、なかなかそのありがたさに気づくことがありません。
筆者も入院を経験した際には、自分の部屋のベッドで寝れることだけでも幸せであると感じる程、健康の大切さを実感したことがあります。
がんにかかった人たちがどこに困っているのか紹介していきます。
思った以上に不安がある
アンケート結果
- 病状は予測不能で仕事の両立は難しい
- 世帯収入が減った
- 通院のために公休・有給を使うと、他のこと(子どもの行事等)で有給が取れなくなってしまう
- 本人の通勤時の負担を下げるため車で送迎した
参考:東京都福祉保健局-東京都がん医療等に係る実態調査報告書
収入は本人だけでなく世帯全体でも減っている方がいたことがわかります。高額療養費制度があるとはいえ、治療以外のその他の費用がかかるため、思った以上に大変だということがわかります。
ライフプランから見たがん保険の必要性
なぜ、現役世代の女性が特にがん保険を検討しなければいけないのか?
それは、住宅ローン・教育費とがん治療が重なる時期だからです。特に大学進学時には最も支出が厳しい時期でもあり、貯蓄を取り崩しているタイミングです。
以下の図は、住宅ローンと教育費の支出イメージです。
このような状況において、さらにがんの治療となると、とてもではないですが金銭的に厳しい状態になります。
貯蓄に余裕があり、教育費も住宅ローンもがん治療も取り崩しても老後は全然大丈夫!という場合にはがん保険は必要ないのかもしれません。
しかしそうでない場合には、やはり金銭的な不安を解消するためにもがん保険は検討すべきです。
投資が攻めなら、保険は守り
まとめ
- がんに特に注意すべき人は、現役世代の女性
- 治療期間は10年にも及ぶ
- 治療期間中は住宅ローンの支払いや教育費の負担と時期が重なる
高額療養費制度があるから大丈夫。そう単純な問題ではありません。
がんになれば生活は大きく変わってしまいます。治療費だけでなく、通院費など費用だけでも負担は大きいです。金銭面だけでなく、メンタル面も負担が大きいです。
がん保険に入れば、がんにならなくなる…というわけではありませんが、金銭面での負担は軽くなるでしょう。
もちろん、国が提供している健康保険をしっかり活用した上で民間保険も検討してみてください。